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まだまだ寒く、骨折事件でバイクにも乗れず自宅でくすぶっていた2001年2月。ヒマなのでバイク雑誌ばかり買って読んでいました。とはいえあまり金をかけない主義なので、どちらかというと安価な雑誌（オートバイ誌、モーターサイクリスト誌、ヤングマシン誌）を中心に買っていた。
さすがに月に何冊も買うこともせず、2月はヤングマシン誌を買った（多分、いつものように付録かなんかにつられた）。ここに読者のツーリングレポートなるものが掲載されていた。内容は昨年2000年の夏の北海道ツーリングに関するものであり、７ページという長編であった。
なんか自分も同時期に北海道に行っており懐かしく感じた。読み終わって始めの方にもう一度戻ってみると「超優秀作品には編集部から５万円プレゼント 」とあった。考えてみりゃ既に昨年のツーリングレポートは長編を自分のWebに載っけており一から全部書く必要はない。さすれば手間はそんなにかからねー。俺もいっちょごまんえんに挑戦してみっか！
かなり不順（ちゅーか金目当てそのもの）な動機で挑戦は始まった。
やったことといえば、既作成の北海道レポートの内容から、個人名などをやめる、あまりよろしくない表現は削除するか柔らかく、後は写真の選別程度。とはいうものの「ごまんえん」と考えると、かなり真剣に細かくチェックをしてしまった。写真選別も同様。よって若干時間がかかってしまった。
DOSファイルOKとのことなので、テキストにも変換し、htmlとtxtと写真ファイルをFDD２枚にまとめた。原稿完了は３月１７日と記載されていた。これを封書にし郵便局に送ったのはさらに１週間位後だったと思う。
そしてしばらくは気にしていたのだが、ほとんど忘れかけていた。当然掲載される場合には連絡があると思っていたし、それがないんじゃどうせだめだなとも思っていた。
ほとんどあきらめていた、というよりすっかり忘れていた６月１日。たまたま出張帰りで早く帰れた。たまにゃー本でも見るかと、いつもの書店に行く。で、いつものようにバイク雑誌のコーナーで立ち読み。この時点でも他の雑誌を見ており、ヤングマシン誌を見たのは、他の雑誌を買うことに既に決め、一応内容を立ち読みしておくかと思った（せこい）程度であった。
なにげなくパラパラ…パ… 「ん？どっかでみた文章？！」この時点でもまだ投稿したことを思い出していない。「似たようなことを書くやつがいるんだな」とかのんきに考え雑誌を置こうとした刹那！「も、もしやっ！」慌ててその記事の先頭を見てみる。
かっかっ神奈川県、かっかっ香取薫だぁっ！俺の写真もバッチリのってらぁ。隣にいたにーちゃんに「ねーねーこれ俺」とか言う余裕もなく、他の雑誌は投げ出し、ヤングマシンを下の方から２冊ほどふんづかんでレジへ「こここれくくださいっ」厚い雑誌なのでカバンが膨れてしまうがそんなこたーどうでもいい。一億円位現金のつまったカバンをもった銀行員みたいに目を血走らせてスタスタ自宅に戻った。
てなわけで自宅に戻り１冊は家宝のごとく丁寧に包んで永久保存版として仏壇に供え（ねぇってそんなもん）、もう１冊を慎重に押し頂いて読んでみる。モノクロの新聞上紙面とはいえやっぱりうれしいなぁ。一応全国紙だしなぁ。それも８ページもあるよ。で、２回ほど読むとなんか落ち着いてきた。
おっと、こうしちゃいられねー。携帯メール、E-Mail ありとあらゆる手段を使用して、通知を行った。こちらの興奮は押し隠し、「ちょっと見てみたら」みたいな感じでcoolに決めてみた。
しかしほとんどの人が「ヤングマガジン」とか（俺の水着写真でも写っていると思った？）、「ヤングマン」（なんかやばそう）とか別の雑誌のことと勘違いするのには閉口した。
ま、そりゃおいといて、てなわけで、親類縁者上司同僚同期顧客あらゆる方面に宣伝し、１０冊以上拡販活動をしてしまった。内外出版社さんから表彰ものだな。
しかしながら、宣伝効果はあったものの、行く先々で人の顔を見るなり挨拶もぬきで、「あ、香取さん、５万円でどこに飲みに行きましょうか？」、ひどい奴になると「あ、５万円」とただ単に手を出すだけとか。人のことはいえんがアブク銭とみるや金の亡者がいたり、世間の風当たりが厳しいのであった。
てなわけで、これが見開き。ちゃんと「５万円プレゼント」になってます！
この絵は編集部の人が書いてくれましたが、これ以外の文章・写真はオリジナル通りです。そして、これが本邦初公開！ オリジナルの文章です。ちなみに、初頭のProfileと、最後の「その後の私」が削除されていました。お買い上げ頂いた皆様、どうもありがとうございました。今年もいって参りますのでよろしくお願い致します！！！
ところで６月１０日現在。掲載通知はおろか、賞金５万円も賞品のツーリングバッグもＴシャツも未着である (-.-)。