2002年夏 第3回北海道紀行! 2002年8月31日〜9月8日

HONDA X11 神奈川県  香取 薫

上段:裏摩周・開陽台 下段:オロロンライン

今年も!

 2002年、今年もまた夏がやってきた。そうまたアノ夏である。 ライダーを魅了して止まない夏の北海道の季節である。2000年にリターンライダーと なり、初めての北海道行きを経験して以来、昨年も行っている。今年は何か義務感 みたいな感覚がわが身を襲っている。
 しかしながら、仕事がかなり忙しく、正直なかばあきらめつつ腐った気持ち で業務をこなしていた。当然捗らない。しかしある時この中途半端な気持ちに嫌気が 差し、「あーもー知らねぇ、俺は北海道にイク〜!研修なんてどーにでもならぁっ!」 と開き直り、そのままフェリーを予約した。そしたらなんかアラ不思議。 ふっきれた気持ちになり、仕事も面白いように捗るようになり、なんだかんだで余裕 まで出てきた。人間、気持ちの持ち様でずいぶん変わるものだ。

 というわけで前置きが長くなったが、こうして2002年も3年目の北海道行きの 旅の始まりと相成った。昨年はほとんど雨だった。道東を中心に雨と霧の北海道 であった。そう、今年はリベンジだ! ふふふ覚えていろよ北海道!の今年の計画は以下の通り。

「第3回:北海道マターリ道東リベンジ摩周湖&道北プラン」

8月31日(土)〜9月8日(日)
1) 31(土) 18:30 大洗発        [距離]  [宿泊地]
2)  1(日) 13:15 苫小牧着。日高    [155km] RH泊 日高
3)  2(月) 弟子屈・摩周湖       [230km] RH泊 弟子屈
4)  3(火) 羅臼・知床・網走      [250km] RH泊 網走
5)  4(水) 美幌・遠軽・上川・名寄   [240km] ?泊 名寄
6)  5(木) 音威子府・豊富・宗谷岬   [250km] RH泊 ノシャップ岬
7)  6(金) 留萌・小樽         [330km] RH泊 小樽
8)  7(土)岩内・羊蹄・18:45 苫小牧発 [200km] 船中泊
9)  8(日) 13:30 大洗着        [155km]
                  [ 1810km](予定)
 では出発しましょう!

8/31(土)Day:1 「大洗へ」

 昨日は飲みに行ってしまった。早く帰るつもりが結構飲んでしまったが、 どうにか8:00AM前に起床した。朝飯を食って、支度にかかる。えーと、あれは これは…  今回は9月の北海道である。昨年8月の最終週に行って、夏ジャケで寒い思いを した。先週北海道に行った連中もカナーリ寒かったとのこと。今年はさらに1週間 遅いわけで、当然冬支度であろう。上は当然冬ジャケットだな。 ふっふっふ、幾らでも寒くなっていいぞよ、北海道ちゃんよ。(これが後で大誤算となるのであるが、この時は この用意周到さに自分自身酔っていたのである)。荷物も若干重くなってしまったが、 まぁいいか。

 12:30 階下におり出発の支度を始める。今年はヤングマシン誌様より頂戴致した ネットで荷物をくくりつける。うん、これはなかなかよろしい(昨年はロープだった のでくくりつけに時間がかかった)。恒例の出発前の写真 を撮影し、12:40 出発。人生3回目の北海道の旅の始まりだ。

 んが、冬ジャケを着て出てきたものの、本日の気温は32度である。うー、 熱中症になりそうだ。渋滞したら…と思ったがそれはなく、どうにかジャケットの前を 空けてガンばって走った。暑いことは暑いが走っていればどうにかなるもの。首都高に なんなく入り、湾岸から C2 そして 三郷をめざし6号へ。そして順調に常磐道に 進み、守屋PAにはいる。大体ここまでで80kmだな。まだ半分というところか。 ここで持参のおにぎりを食って一休み。さて行くかな。

 順調に進み、大洗港には 15:30 に到着。 まだまだバイクは少ない。乗船手続きを終えてもまだまだ乗船する17:00にはほど遠い。 ひまだーだるいー、んでもって暑いぞ。 待合室でダラダラし、そろそろかと思ってバイクのところに戻ると、程なくして 16:45頃、乗船案内がかかる。 まずはバイクからだ。乗船の列に並ぶ。

 ふとみると同じバイクの X11 がいるではないかぁっ。黒だ。エクゾーストを見れば これは国内仕様だな。だれかなー、クラブの人はだれも行くなんていってなかったし 新規会員募集か?

 そう、私のバイク HONDA X11 は現在不人気者or希少車の烙印を押されている。 事実街でほとんど見かけることがない。そんな中、 "XEOS"こと X-Eleven owners site http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Rally/8038/ を発見し、速攻入会し X11オーナーさんと親交を深めている毎日である。というわけで「X11 を見れば仲間と 思え」状態なのであった。未入会のX11オーナーの皆さん是非どうぞ!!
 おっと、話がそれたが、そんなことを考えているうちに乗船が始まってしまい、 そのX11の人とははぐれてしまった。 (が、このX11オーナーとは後で劇的再会をするのであーる!)

 さて、相変わらずフェリーへの乗船には気を使う。今回のさんふらわぁ「ばるな」は 前回の帰りに乗船した船で、乗りにくい部類ではなかったので安心であるが、 やはり狭い。スロープを降り、即Uターンである。そして先行していた X4 の人がコケて いた。ああ、かわいそうに…旅の始まり(おそらく)なのになぁ。助けようかな と思ったが甲板員の方が2人既に取り付いていたので、そのまま進み駐車。

 というわけで、バイクを置き船内に落ち着く。今回も二等寝台を選択。 おお、今回は2段ベットではないのな。大きめの棚まであってよろしい。さらに 近くにコンセントもあり、かつ窓際で窓の景色も見える。内陸側を向いているので 携帯電話も入る。なかなかよいではないか!

 では、早速乗船の1パイ!ちゅうことで 飲み始める。今日は冬ジャケのせいで汗もかいたしビールがうめぇ! また、持参のおにぎりを食う。で、船内の風呂に入る。ちょっと船外の窓に向かって おら〜!とか仁王立ちとかしてみる。そういやまだ接岸中であったが、誰もみてねー だろーな??(ちゅーかお見せするほどのモノではござらぬわけで…) で、風呂上りにまた一杯。寝る前にまた一杯。うーん、もう寝よう。

明日は天気いいかなぁ?台風が向かっているそうだが…

●本日の走行 155km

9/1(日) Day:2 「上陸・日高へ」

 8:00AM 起床。若干機関音が気になって少し眠りは浅い感じ。ちと眠いが おきた。船外は濃霧であった。うーん、いやな感じだ。道内もこんな感じかなー? 少しへこんだ気分で、残りのおにぎり(まだあるか?!)とウーロン茶でハラを満たす。 少しうろうろしてみたがなんとなく眠い。再び横になってみると1時間ほど寝れた。

 再度起床したが船外の天気は相変わらずの曇天であった。 あとはすることもなくうろうろしたり、して過ごす。 やがて船はやっと埠頭に近づいてきた。接岸が始まっているようだ。

 ここで XEOS 北海道組の飲茶さんから連絡が入る。そう、北海道に行く前にXEOSの 北海道メンバと連絡を取り、現地で会いましょうということにしてあったのである。 メンバーさんは既に埠頭についているとのこと。船外に出てみると、赤のX11が見えた。 おお、XEOS北海道組だ!

 さらに少し待たされて、やっと下船案内が出た。2甲板に行き、車でびっしり 詰まった狭い通路を抜けやっと自分のバイクにたどり着く。荷物を載せ下船準備。 出る時はバイクをバックさせないといけない。やれやれだ。 そして、バイクをバック&Uターンさせ出口に向かう。

 外は小雨状態であった。でも!ついに上陸だっ!おお、来たぜ来たぜ北海道さんよ。 1年ぶりだな。元気にしとったかい?ちょっと雨っぽいが霧程度だしカッパは いらないかな?

 フェリーをでてターミナルに向かう。あれれ北海道組がいないなーと思いつつ 微速前進していくと、いましたいました、XEOS北海道組、飲茶さんとtanikenさんが! どうも〜はじめましてー(初対面なのです)、お待たせしました。
 挨拶をし、XEOSのリーダーCOSMOさんとritさんから預かったステッカーを渡す。 そして行き先ルートはR235,R237 を経由して日高と決まった。 飲茶さんと、taniken さんに挟まれ出発!

 日高自動車道に入るまでは、路面は濡れており、雨ではないものの車の跳ねで、 シールドがどんどん曇っていく。が、日高自動車道に入ったあたりから路面は乾き 始め、曇天も暗いグレーから明るめの空になってきた。そして幸運なことに日高自動車 道を降りる頃には道路は完全にドライになって来た。これはラッキー!  R235で、蕎麦屋に寄った。そばを食いながら初めてのXEOSメンバーと談笑。 このころには外は日が差しているほどであった。お出迎えのささやかなお礼にそば は奢らせて頂いた。そして蕎麦屋の前で皆で 記念撮影! お二人とも赤の逆車X11で、左から taniken さん、飲茶さん、そして 私である。そういえば、小雨の中ではそこそこ涼しかったが、ここでは若干暑い 位だな。ま、まだ緯度も高くないし、こんなものかな(とその時はまだタカをくくって いた)。

 そして汐見から道道74&59でR237へ。途中日高の手前の山中でちょっと休んだ。 かなり蒸し暑い感じであり、止まるとジャケットを脱がずには居られない。 おかしいなぁ?寒いんじゃなかったの?んー? だんだん猜疑心が出てくるも、ここは北海道だしそのうち寒くなるよと自分を納得 させた。

 そして、さらに北上し、R274への分岐の セイコマートで皆と別れる。tanikenさんとは週末にもう一度走る約束をした。で、 晩飯やビール・サケなどの買い物をしてライダーハウスへ向った。ちょっと分かりづらい ところであったが17:00無事到着。ここは日高で唯一のライダーハウス「ムーミンひだか」 である。いつも始めてのRHではドキドキするものだが、いつものようにここも心配は 稀有で、のどかで静かな場所に、綺麗で広い部屋が提供されていた。食事こそない ものの、シャワーがあり、今日はオーナーさんが五右衛門風呂を沸かしてくれた。 なかなかいい風情である。 これで¥1000とは申し訳ない。僭越であるが、 もう¥1000(セコイが)カンパさせて頂いた。

 さて、日暮れの日高を見ながらの五右衛門風呂も入ったし、後は呑むだけ! 今日は、明日で帰る予定の横浜の学生さん連れ、 沢田@DS250さん、戸田@FTRさん、そして三浦@KSRさん、チャリダーさん、 元看護士さん、オーナーの息子・佐伯さん で大いに盛り上がった。看護士さんのケガ関係の話にはちとビビリながら呑む。 沢田さんはホクレンの旗を get しなかったそうなので、今日もらったばかり(taniken さんからのもらい物であったが)の旗をあげた。俺はまたもらえばいいしね。喜んで もらったようでこっちもうれしい(その後お礼のメールも来た)。

 さて、呑んだ呑んだ。さぁ明日からは本格的な旅の始まりだ!気合を入れて 寝るぜ!

●本日の走行:115km

9/2(月) Day:3「J隊との攻防・天国と地獄の弟子屈行き」

 7:00起床。やったぜ今日はピーカン!へっへっへ、天は我に味方せり! ライダーハウスの皆に挨拶をし、出発。R274をひたすら弟子屈に向ってGo!
 ピーカン万歳!日高峠は超ピーカン。暑いぐらいの陽気だ。先に進み、 途中の電光掲示板で、「日高峠濃霧注意」けっ、どうせ大したことは…

 あった(泣)。前方に雲があるなぁと思って上に上がっていったら、突然霧の中に 突入。気温もぐっと下がった。それからが大変。霧だと思ってバカにしていたら 結構全身濡れている。もう雨に近い。雨より始末が悪いのがシールドだ。 すりガラス状になってしまい、前方視界が全く取れない。 雨ならばまだ諦めがつくのだが…

 先ほどのピーカンとはうって変わって、もうこの先はずっと そんな天気で あった。士幌あたりで、どこからともなく現れたジエー隊軍団に前方を阻まれる ことになる。お勤めご苦労様、J隊様には何の恨みもないのだが、6〜7台で 連なって制限速度で走られると、なかなか国民としてもツライのであります、連隊長殿。 というわけで、狭い道であったが、どうにか1台1台とパスをさせて頂き先に進む。 しかし、しばらく走ったので休憩し、タバコを吸って写真なんか取っていたら、 また例のJ隊さんに先行されてしまった。うげげっやられたっ!

 またしても、連隊に追いつきやりたくもない追い抜きにかかる。なんかさっき より台数増えてないか?まいいかそんなこと、苦労の末全てパスし、先行する。 相変わらず、霧or曇天の中であるが、何はともあれ先に進んでいく。R241足寄国道に 入っても天気は変わらず。このあたりで、体が冷えたせいかちょっとお腹が下り 気味になってくる。手ごろなガソリンスタンドに止めて、ちょっとおトイレお借り しまぁす!ああ〜、極楽極楽。

 身軽になって、ちょっとのほほんと一服。静かでいいところだよなぁ〜、うん。

 と、次の瞬間…

 静けさは破られ、例のJ隊さんが轟音と共に目の前を次々と 通り過ぎていった。んがちょーん!
 テメーラやる気だなっ!タバコをもみ消し、猛然ダッシュ!(なんでそんなにアツク なったのか今では不思議)。連隊長、もういい加減にして欲しいのであります。
 第三次大戦の始まりだ。目標接近、射程距離に入りました!艦隊最後部にアタック します。アタック成功、撃沈であります。次々と勝利の報告が士官から入る(誰だそれ?) 。そして先頭艦にたどり着く。敵は後部に砲台を装備しているものの、危険を返り見ず 果敢にアタック。そしてついにこの戦いをも勝利に収めたのである。
 J隊諸君、悪かったな。君たちは私のバクミラーに納まって居たまえ。フッフッフ とバックミラーを覗くと、ちょうど駐屯地があったらしく、皆どっかに曲がっていって しまった。ああ、アホくさ…

 さて、そんなことをして遊んでいるうちに道は足寄峠に向かい、高度が上がってくる。 例によって、ヘビーな霧となり、ついにはもう雨になって来てしまった。 仕方なく道の駅足寄湖でカッパ生活に切り替えることにした。他のZRX1100の ライダーさんもいて「阿寒湖の方は晴れてましたけどね、雲の流れは速いから天気が 変わりやすいようです」とのこと。なるほどねぇ。こっちは、日高峠過ぎるまでは こんな天気ですよとありがたくもないであろう情報を伝える。そしてまた雨の中 走り始める。

 天気が悪いというのはライダーにとって本当に嫌なものだ。気持ちもどんどん 萎えてくる。ああ、今年もまた雨だったか(去年はほとんど全日雨)。この先も どうせ天気なんて良くなるわけがないよなぁ… 事実前方の空は鉛色で、自分の 気持ちをさらに重くしてくれている。でも走らないとな。

 そうして、足寄峠まで腐りながらもどうにかやってきた。道は下りに入る。 そこで何か全く気持ちにそぐわない色が前方に見えた。ん?何か青い? コーナーが多く、それは一瞬で見えなくなった。まさかな、青空なんてそんなこと あるわけねーやなぁ。ああ、ついに俺も年季が入っちまったかな。鬱…
 道はさらに下り、コーナーが続く。で、あるコーナーを曲がった途端、 突然ピーカンになった!なっなにっ?メットのなかで思わず叫んでいた。 うっひょ〜、うわおぉ〜っ!獣じみた叫びであった。
 それほど激しい天候の変わり方であった。それもすごくいい方向に! あまりにうれしく速攻で写真撮影。 その先の阿寒湖は最高の天気であった。 空と湖の青と、鉛色でない真っ白な雲と、山々の単純だが絶妙なコントラストが 心を洗ってくれるようだ。

 湖畔にバイクを止め、海鮮ラーメン (ホタテ・コーンとわかめともやしがどっさり)を食い、写真もさらに撮影し 大満足であった。もう、すっかりさっきの暗い気持ちはどこへやら。ああ、ホント いい天気だよな。もうカッパは脱ぎ捨てることにしよう。

 さて、今日はまだまだこれから弟子屈にもうひとっ走りだ。このまま摩周湖も うまい具合に見れるにちげぇねぇっ、うん!では再出発!

 さて、ここからは、もう一度雄阿寒岳を越えることになる。しかし、またしても 雄阿寒岳からまた霧雨が始まる。くっそー最悪。悩んだものの、 もう今日は金輪際カッパなんぞ着るものか!とムキになり、カッパなしで、弟子屈に 到着。ここの道の駅でも霧雨状態だ。いやまてよ、摩周湖に行けば先ほどの阿寒湖 のようにまた晴れるにちげーねぇな。よっしゃ、とばかりに、そのまま摩周湖に 行ってみる。

 今度は殺人的濃霧&霧雨(怒)。前の車が見えるかどうかという感じ。30秒で シールドは曇るし、最悪。どうにか前者のテールランプが見える位置を確保しながら 進んでいかざるを得ない状況であった。そして 第一展望台駐車場があったが、それには入る気にもなれず そのまま直進。第三駐車場もそれらしい影を認めただけでパスするしかない。 それほど視界が悪かった。しまいには前の車についていくこともできず、 ハザードをつけ、徐行運転に切り替えた。本当に恐ろしいほど白く静寂な 世界であった。交通量が少なく助かった。

 ほうほうの程で下りに入り、どうにか下界に下りていく。川湯温泉方面に降り ていくと、またしてもピーカンになってきた。なんだよこれは?!1日に3度の 天国と地獄だな、疲れたぞ何か…。
 さて、まだ日は高いので、予約済みの川湯温泉のライダー ハウスを通り過ぎ、屈斜路湖までいってみることにした。ここもまた ピーカン

 屈斜路湖湖畔では、「岸辺を掘ると温泉が出ます」とのこと。 ふふん、どうせ熱くないだろうと、湖岸を掘って手を突っ込んでみると「アチチ!」 皆同じことを考えるようで、来る人来る人が「アチチ!」とかやっているのを ニヤニヤ眺めているうちに日も暮れ初めてきた。ま、最後よければ全て良し! 宿に向って、近所の温泉でもつかるとするか。 近くの硫黄山(マジ硫黄だらけ!)を経由し宿へ。

 というわけで、今日の宿は川湯のRH「蜂の家」。¥800で風呂は無いが、ここは 川湯温泉だ。歩いてすぐのところに温泉がある。早速、着替えて温泉に向う(当然 一番安いところ)。で、満員で入れなかった。ちぇっ。もともとカラスの行水派であり 温泉にはあまり興味もないし、まぁいいか。今日は風呂なしでも。明日があるさ。
 というわけで、近所でビールやら明日の朝飯やらを買い込んで宿に戻る。 他のライダーさんも三々五々到着しはじめる。しかし、日が暮れても暑い。 宿のおじさん曰く、今日は暑く異常だなとのこと。でも摩周湖は最悪でしたよと 言うと、「今日みたいな日は地元の人間も近寄らん」とのこと。ははぁ、そうで ございましたか。でも「明日は綺麗な摩周湖が見られると思うよ」とのお言葉。 そりゃありがてぇ。出世できなくなるかもしれんが是非そうなって欲しい。

 この宿では食堂をやっていて、そこで飯を食うと10%off。手ごろなメシ屋も ないので他のライダーさんと一緒に飯を食うことに。エビ丼が¥820でした。 うまかったっす。その後例によって、酒盛りを実施。
 途中外にでて、星を眺めた。 すごく綺麗な星空だった。雲かと思ったら天の川だった。こりゃすげぇ!眺めて いるうちに流星も見ることができた。ああ、感動!さぁてそろそろ寝るかね。

 今日は昨年行けなかった摩周湖に行ったものの最悪だった。これが本来の 姿かもしれないが、でもくやしい。明日は裏摩周方面に行く予定だ。 綺麗な摩周湖が見たいぞ。そして去年360度霧の中だった、開陽台も晴天であって欲しい。 いけなかった知床半島も!

 そう、明日は今回のハイライト「道東リベンジ」を成し遂げるのだ!

● 本日の走行:290km

9/3(火) Day:4「リベンジ」

 6:30AM過ぎ。起きた。晴れだ。摩周湖方面、雲無し。有無を言わさず仕度を 整え、出発!川湯方面からはR391を一旦北上し、折り返す形で道道1034を南下 する。この距離約40km弱。早朝のピーカンの中、馬車馬のように駆け抜ける。 空は相変わらず青い。雲ひとつ無い。摩周湖が近づいてくる。前方目標の上空にも 雲は無い!神の子池はダートなのでパス。そして、裏摩周パーキングに向う 道道150に入った。登り道を2km。そして 晴天の裏摩周駐車場に到着! 時に西暦2002年9月3日(火)7:57AM。さえぎるものも何も無い 摩周湖がそこにあった。 完璧な摩周湖だ。そして誰もいない。最高の シチュエーションである。 湖は限りなくエメラルドブルー。空はスカイブルー。 山々の緑も美しい!ああ、満足っ!

 このノリで次は開陽台だ!またまた馬車馬のように走り、開陽台へ向う。 平日の朝であるが渋滞はなく、快適である。そして、 途中の道路も本当にいい景色だ。 そして、9:00AM。開陽台到着!今度こそ、今年こそは360度快晴!もう最高! 東を見れば、なんと国後島が見れた。 まわりの全ての景色が、完璧な風景であった。 これまたすばらしいの一言であった。
 そして下に降り、 お約束のスーパー直線道路、 北19号道路を写真に収める。

 さてさて、まだリベンジは終わっていない。去年行けなかった知床半島だ! 引き続き快晴でヨロシイっ!ガンガン行こう! しかしどうでもいいがめちゃ暑いぞ。冬ジャケットは走行中以外は着て居られない。 止まる度に脱がないとやっていけない。うむむ〜なんでこんなに暑いのだ? ま、いいや。何はともあれ、知床を目指そう!

 ちょっと道を間違えて2キロほどダート走行を強いられたが、無事R335に 入る。そういえば、ひさびさの海沿いだな。国後島を見ながら先に進む。 途中の展望台からも(ここもメチャ暑かった) 国後&択捉島を撮影し、一向に涼しくならない道を進み、知床横断道に入る。 昨日風呂に入ってないので、熊の湯でも と思っていたが看板をやり過ごしてしまった。まいいや、峠を進もう。

 11:20AM、知床峠パーキングに到着!そして知床峠も同じく快晴!展望台からの 羅臼岳が最高にきれいだった。 うーん、今日は最高の一日だったなぁ(オイオイ、午前中ですべてが終わってるぞ)。
 これで、とりあえず去年のリベンジは終わり。充実感が溢れている。 なんか全て終わってしまったようだが、旅はまだまだこれからである。 ここまではまだ去年を引きずっていたが、これからはまた新しい旅が始まるのだ!
 気持ちを一転させ、先に進む。 ウトロ側に降り、ものはついでとばかり知床五湖に立ち寄って見る。ここも 相変わらず暑いなぁ。速攻で上着を脱ぎ捨て知床五湖参りにでかける。しかし駐車場 で¥100取る割には大したものではなかった(すいません>知床五湖の方)。でも、 水面に写る景色は確かに綺麗だった。 とりあえず2湖まででギブアップし、先に進むことにした。

 ウトロの街で、その名も「かにや」で 3色丼を食った。タラバガニ、いくら、ウニが敷き詰めてあって、なかなか ご飯に届かない。こりゃ最高でやんした。あーうまかった。なかなか良かったので、 ここでタラバガニを買って実家に送った。

 帰りはマターリ海岸線を進む。 オシンコシンの滝を見て、斜里を経て 小清水原生花園なぞ見ながら、無事網走のライダーハウス「夕陽の家」に到着した のでありました。ここは昨年も泊って今回は2回目。 人が少ないってのと、先着一番だったので隣の大部屋ではなく、 ログハウスに泊ることができた。

 とても綺麗な網走湖の夕陽を見ながら、 カイシャの連中にメールを送る。しかしどうでもいいが、ここで今年初めて蚊に さされた。なんで北海道で?!それほど暑いのであった。
 そして他のライダーさんも到着し、(女性の一人旅も!)お約束の 宴会を宿のおばちゃんと共に。 ここで一緒だった、小笠原さんはノシャップに向い礼文島・利尻島に行くらしいとの こと。お互いノシャップのライダーハウス「サガレン」さんがいいとのことで 意見が一致。では、明後日会うことになりますねってことになった。
 そんなこんなで宴会はお開きに。

 ああ、今日は本当にいい一日だったなぁ。明日以降も天気がいいといいなぁ。 これから先は、余裕で行ける道のりだ。まだまだ楽しんでやるぜ!

● 本日の走行:289km

9/4(水) Day:5「網走・名寄」

 7:30 起床。今日も快晴!!おばちゃんと皆に挨拶し、8:20出発。今日は、内陸部に 入るつもりだったが、未だにどっちにいくか決めていない。うーんどうしよう? 最後の R39 にギリギリ出るところで決めた。「海岸沿い」に行こう!そう、 去年同じルートで雨だったサロマ湖方面にもう一度行ってみたいなと思った。
 セブンイレブンで牛乳とおにぎりを買い、サロマ湖公園へ。誰も居ない。 朝日の中、ひとりでおにぎりをパクつく。今日もいい天気だ。写真なぞ撮影し、 そろそろ行くかなと思ったときに1台のバイクが入ってきた。あれれっ! X11じゃんか?! 色も黒。もしかして同じフェリーだった人?? でもって、おりょりょー、通り過ぎていってしまった!?オイオイっ!と思ったら向こうも 気がついたようで出口からまた戻ってきた。これはフェリーで居合わせた人かな? と思ったら私と同じ川崎ナンバーだった(フェリーの人は品川ナンバーだった)。 これもまたすげぇ偶然だなぁ。出掛けの一瞬の判断でこっち方面に来たのだが 結果的に超ラッキーであった。

 当然のごとくXEOSに勧誘し、一枚だけ残してあったXEOSのステッカーを渡した。 そして2台で写真を撮影した。 名寄方面から来たとのこと。私もそっちに行くんですが、ライダーハウス ないですよね?といったら、サンピラー温泉のすぐ手前に出来たばかりの ユースホステルがあり、昨晩はそこに泊ったとのこと。なるほど参考にさせて いただこう。というわけで、この方とまたの再開を約束しお別れした。知床方面に 行くとかいっていたな。いい天気でありますように。(後日このbuchyは、 XEOSに入会され、その後のバイクライフを一緒に楽しんでいる)

 そして、再びR39 に戻る。この先はあまり何もない。道の駅にちょろちょろ 寄りながら、湧別・紋別・興部へと進む。そろそろ昼だな。ラーメンでも食うかな? と思ったら道に看板が「ラーメン一筋・専門店」おお、これがいいかな。
 興部から R239 へ。曲がってすぐのところにそのラーメン屋の看板があり、 そこでもやしみそラーメンを食べた。

 さて、店を出たところで今日の宿を確保しておくかな。まー、どうせ混んでない だろうから問題は無いであろー。

 うへーまじかいっ?ここで、さっきのX11ライダーに聞いた ユースホステルの話を思い出した。連絡先は不明。とりあえずそこまで行って見よう。 それでだめなら稚内までいくしかないがまだ時間は早い。どうにかなるであろう! ということで再出発。

 R239は、ちょっとしたワインディングを期待していたのだが 普通の山間道路だった。天気は相変わらず良く 周りの景色はきれいだった。マターリ行くには丁度良い感じであった。 そうして、R239 は可もなく不可もなく R40 に入った。もうここは名寄だ。 名寄市外を抜けサンピラー温泉方面へ。工事をしてて非常におっかないジャリダートが しばらく続いたが、ほどなくしてそのユースホステルに到着。確かにとても 綺麗な建物で、ちょっとした丘にあるので目立ちやすかった。入り口が登り ダートだったのでちょっと気を使ったけど…
 そして宿の方に空きを聞いてみたら、OK とのこと。ををーよかった。 時刻はまだ14:00過ぎ。Checkin は 16:00 とのことなので、予約だけして 朱鞠内湖方面散策にでかけることにした。

 朱鞠内湖方面は、R40から道道688へ入る。ここはそこそこのワインディングで、 交通量も少なく途中の高台の駐車場からの景色もよかった。 ただ、その先には1.8km のトンネルがあり人気が 無さ過ぎで、白昼でも何かでそうな雰囲気でちょっと怖かった。

 で、朱鞠内湖のその前に、日本最低気温(マイナス41.2度)を記録したらしい 場所、クリスタルパークとやらがあるのでそっちによってみることに。 一旦、R275 にでて北上するとすぐクリスタルパークがあった。 モニュメントがあり、さすがに ここでは気温18.6℃との表示があったが、寒いほどではなく まだまだ涼しい感じであった。

 で、R275に戻り、朱鞠内湖を回り、その先の展望台駐車場で 一休み。車の通りも少なく、相変わらず 天気は上々、なんかこっちもポケーと してしまう。てなことをしていたら、だいぶ日が傾いてきた。さて宿に戻ると しよう。

 お、そろそろ給油のお時間だ。風連にホクレンがあるようなので道道729を 使ってそちらに向かう。のどかな農村地帯をマターリと抜けホクレンへ。でも小さい ところで旗はなさそう。うーむむ、が、まだまだ時間があるのでちょっと美幌方面 に足をのばしてそこのホクレンに行こう。そこなら旗もありそうだな。
 で、10キロ近く走ってホクレン発見!で、「ライダー・フラッグ」の看板もあり。 こりゃラッキー。既に走行は315キロ以上超えているのに燃料15.4リットルですとぉ。 計算したら20km/l 超えてるよ、ひょえーこりゃ史上最高燃費だ。で、 スタンドのおねーさんにお金払ったら、「ありがとーございましたー」で終わり。 えっ?ちょっと待った「旗ないんですか?」「はいー、無いです」 はひー、ここまで来たのは何のためだったのだ…

 仕方なく、再度名寄方面へ。そういや晩飯(¥1000)は断ってしまったので 何か食うかな。もうセイコマートのおにぎりでもいいや。と思ってうろうろしてたら 回転すしの看板が!おお今日はこれでいいや。
 まずはボタンエビ、サーモン、さんま、そして、うなぎ、かんぱち、以上720円也。うーんとりあえずおいしかったぞ!

 で、YHにもどり、またまた綺麗な夕日をみながら&ビールを飲みながらメールを チェック。ユースの部屋は新築ということもあり、とても綺麗であった。そして 久々のベッドという贅沢(?)な状態であった。他の宿泊客は、若いにーちゃんが3人と、 声のでかいオヤジが一人。階下は夕食時で盛り上がっていたが、ライダーでは なし、あまり交流する気になれずひとり部屋でヒッキーになり酒を飲んでいた。

 といいつつ結局、風呂上りのビールのついでに階下にまじる。 声のでかいオヤジはそのまま。かなり重度のてっちゃん。そして会社辞めてきた というこれも電車一人旅の浮世離れしたねーちゃん。そしてそのまんまみたいな てっちゃんの集合体。残りのにーちゃんたちはまだ普通で、単に金がなくて 電車での旅のようだ。みんなに聞いて初めて知ったのだが、このYHは宗谷線の にっしん駅(無人)から5分と離れていない場所にあるのだそうだ。どうりで鉄道での 旅人が多いわけだな。

 その後ユースのオーナーの方が観光案内をしてくれた。ちょうどヒマだったので マジメに聞いてみた。サンピラーとは極寒の時期、空気中の水蒸気が凍って、それが 太陽光などで柱状に見える現象なのだそうだ。これはかなり限られた気象条件 でのみの発生であって、名寄がその条件に適した場所なのだという。ほほー なかなか面白い話だ。一度見てみたいが、冬場に来なきゃ無理だな。
 ってなことをしていて、結局風呂上りビールの延長で飲み始めたのはいいが、 大瓶3本も飲んでしまった。といっても全部こっちもちで、いろんな人に飲ませたので 自分はあんまり飲まなかった気がする。まいーか。

 そしてまたてっちゃん系の話題になりつつあったので、外に出て星を 眺めてみる。今日もよく星が見えたが、流れ星は見れなかった。 ふうむ、今日はちょうど旅の中間だな。ってこたー明日からはもう後半戦か。 最初は長いかなーとも思ったものであるが…  でもまだまだ楽しんでやろう。明日の稚内も思いっきり晴れとのこと。 気温は最高で19度らしい。やっと冬ジャケの威力発揮かな。

 では、おやすみなさい。

● 本日の走行:325km

9/5(木) Day:6「サロベツ・稚内」

 7:00AM 起床。あーひさびさのベッド生活は快適であった。これはフェリー以来だな。 7:30AMから飯との事。外でさわやかな空気のなかタバコをすう。 (ここは全館禁煙です)う○こをして部屋にもどりメールをみて時間をすごす。

 飯を食い、さて出発だ。宿の前で写真撮影 し、宿で仲良くなった非てっちゃんのにーちゃん他に見送られ出発。出口のダートが 怖いが無事脱出。8:40AM。

 そしてR40をひたすら北上する。途中は何もない。ただ、天塩川沿いの 山間部の風景はあまりにきれいで、 またまた心が洗われる感じだ。

 さて、相変わらず天気がいいのと、明日は天気が崩れるとの予報があり、天気が いいうちにオロロンラインを走ることにした。下沼から道道に入り、オロロンラインへ 向う。途中原生花園の駐車場でKSR80のおにーさんとちょっとお話。これから宗谷に 向うそうな。後で会えるかもね。
 そしてオロロンラインに入る。 うーむむ、申し訳ないほどいい天気だ。 空が青すぎる。 今年で3回目の北海道である旨述べているが、いつも特に意味もなくここには きてしまう。それはこういう風景が忘れられないからだろうなぁ。 カミさんに持たされたハム太郎も 景色を楽しんでいるようだ(持ってくるかフツー?)。

 今日は余裕もあり、あまりとばさずに走る。と、そこにわき道から覆面パトカー登場。 うひょー、おっかねー。安全運転だな。
 そして再度 R40 に戻る。豊富に「宮の台展望台」とやらがあるらしいのでそちらに 向う。途中セイコマートで昼飯のオニギリやら飲み物を買って荷物にぶら下げて 展望台に到着。しかしなんですな。相変わらずアツイ!ここでも薄手の長袖シャツ一枚で オーケー。ジャケットは脱いで、展望台建物の下のベンチで利尻島やら日本海を 眺めつつオニギリを食べる。あ〜いい気持ちだ。
 展望台の上ではアベックがなにやら会話している。割と上の方でもあり、彼らも小声で 話しているが回りがすごく静かなので丸聞こえ。「あ、おにぎり食べてるよ」 「シャケかなぁ?」「昆布じゃねぇの?」「あ、牛乳飲んでる」 けっ、ほっとけっつーの。牛乳鼻から出してぐえへへ〜とかやったろうかと思ったが やめた。

 その内アベックもいなくなったので、またしても一人撮影会。 誰も居ないので公園内にバイクを乗り入れそこで三脚使って、 パチリ。と、 そこに、昼休みでここに弁当を食いにきたらしい近所の人と遭遇。 「これから宗谷?今日は樺太が見えるかもしれんよ」とのこと。是非そうありたい ですな。

 そこから先は R40 ではなく、ちょっと宗谷岬方面にショートカットする道道138と 121で北上する。途中、自衛隊機らしいのが上空でUターンしている珍しい 飛行機雲や 牧草ロールなどを眺めながら走っていく。
 で、R238にでた。後はまっすぐ走って、そして

宗谷岬到着!

  もちろんサハリンも丸見え! いつものように証拠写真も撮影し 今日は後ろの丘に上がってみたりする。なんの変哲もない隣の漁港も とても綺麗に見える。去年ドロだらけのズブ濡れでここを訪れた記憶が蘇った。 そう、悪いときもあればいい時もあるのさ。悪いときがあるからこそ、 今日のような好天をさらにさらに良いと思えるのかもしれないな。下に下りると さっきのオロロンで出会った青年もいて話をすることしばし。今日苫小牧到着 だったらしい。この先もご無事で。

 そしていつもの定番ライダーハウス、ノシャップの「サガレン」さんに 電話をしておく。そしてノシャップ岬に向う。まずは最北端のホクレンで給油。 ほとんど無理を承知で「旗ないっすよね?」。お盆の間にすでに無くなっていた そうだ。まぁそうだよなぁ。
 そしてまだまだ日は高い。時間が余っていたので夕陽が丘パーキングで 時間を過ごすことにする。予報とおり、若干雲が出始めているが、 利尻方面はまだまだ綺麗で水面に反射する陽光が綺麗だ。一休み終わり、 ノシャップ岬に行こうかね。

 程なくしてライダーハウスに到着。ここはもう3回目だ。前の道路がきれいに なってるな。その話をばーちゃんにしたら「あれ?前に来なすったかね?」 ちょっと誇らしげに「もう3回目だよ」といったら、お菓子をくれた。 子供じゃないんだけどうれしいな。
 部屋には誰もいない。でも荷物があり、宿の人に確認すると網走で一緒だった 小笠原さんのものであった。利尻・礼文に行き、今日戻るそうだ。 こりゃまた後で酒盛りだな。そしてオフ車のライダーさんが到着した。 部屋でちょっと休んで日没をめがけて外出。岬は歩いて 5分ほどの距離だ。

 あいにく、かなり雲が出始めていてピーカンの夕陽は無理っぽい。でも、 日没直前になって、海と空のあいだにほんのちょっとだけ隙間ができた。 そしてわずかな時間であるが、綺麗な夕陽 を見ることができた。雲がある分、そこに反射する夕焼け色が最高であった。 いつ死んでもいいや…とは思わなかったが、なんかすごく感動した。

 岬にはさっきRHに来たオフ車の人もやってきていて、夕暮れを見ながらいろんな 話をした。さて、ではハラも減ったし今年も¥3000のうに丼食ってやる! 昼はこのためにオニギリでガマンしたぐらいだからなっ!で、
 その店はちょうど閉まってシマッタ!聞けば「日没で閉店」だとのこと。 ちょうど一人の女性ライダーも来て「終わりですかぁ?」とか言っている。 これにカコつけて食い下がってみたが、ダメだった。ちぇっ、じゃー明日は 日の出から営業するんだろーなぁっ?と言いだしそうになったが(ハラへって妙に 怒りっぽくなってる)、それは抑えすごすごとライダーハウスに戻る。ここは 雑貨屋さんなので、そこで食料調達。 というわけで今日は高級ウニ丼が、カップラーメンとポテチが晩飯になってしまった。

 そのうち、網走で一緒だった小笠原さんも登場。 岡山のアベックライダーも来た。利尻・奥尻で一緒だったらしい。 オフ車のおにーさんと、このアベックライダーも途中で何度か遭遇していたらしく 顔見知り状態。というわけで当然酒盛りだ。 いつものライダー同士のバイク話、バカ話に鼻を咲かせ今日も夜がふけていった。

 そしてそれは終わり、後は寝るのみ。残念なことに明日は予報とおり雨らしい。ま、 そんな日もあるさ。小樽まで行く予定なのでちとキツイが、明日も安全運転で がんばろー!

● 本日の走行:268km

9/6(金) Day:7「一路小樽へ」

 6:00起床。うーむ稚内以外のほとんどは雨模様。日本海側沿いはもしかしたら 曇りでいけるかな?皆に挨拶をし、7:20AM出発。
 途中、利尻方面や稚内の空はまだ晴れていた。そしていつもの場所で、 オロロンラインを撮影。こちらは、 天気が良かったが、留萌方面 はどんよりとした雲がでている。ま、しゃーねー先に進むしかないな。
 途中、道の駅富士見に立ち寄る。コーヒーを飲んでボケーとしていたら、 昨晩一緒だったアベックライダーズ登場。この先は雨だよねぇ…なんて話を。 旭川・美瑛方面に行くらしいので、雨にはなるだろうけど霧立峠はなかなか良いですよ ってな情報を。そしてお別れ。

 この先は、ひたすら南下。ツーリングマップルのページ番号もどんどん小さく なっていき寂しい限り。途中ほとんどパラパラ雨でどうにかしのげたが、 小平町道の駅おびら鰊番屋に止まったところで、本格的な雨になってきた。 仕方なく、カッパに着替えることにした。昨日洗車したバイクも見る見るウチに ドロドロに。暗い気分で先に進む。
 そうは言っても腹は減る。手ごろなところで、昨日食えなかったうに丼でも くってやるか?で、増毛を過ぎたあたりのレストランで休憩を兼ね、 うに・いくら・いか丼を食う。 雨のなか冷えた身体に味噌汁がうれしい。窓の外はまだまだどんよりしている。 既に250km近く走った。でもまだこの先100km近くある。ちょっとヘコみ気味だが 気を取り直し、途中浜益でヘコミながら どうにかこうにか石狩市に到着。 時間は14:00過ぎ。ほとんど走り詰めで6時間か。幸いなことに雨は峠を越した ようだ。そして後一息で小樽だ。ここでライダーハウスに連絡を入れ、 最後のひとっ走りに入った。

 R337に入り石狩から、R5で小樽に入った。この辺りは道も広いがトラックがばんばん 走っていてどうも気に入らない。燃料残量警告燈も点り出した。すんでのところで ホクレンを見つけて給油。旗をもらえたのはうれしいが、道央の黄色の旗(既に入手済) であった。ま、文句をいってはいけませんな。
 で、そのすぐ先が今晩の宿泊先、ライダーハウス 「おしょろ」。16:40無事到着。 よく走ったなぁ。ツーリングマップル65ページから一気に28ページまで 来ちゃったよ。346km走った。今までの最高距離ではないものの、途中の雨などを 考えると結構疲れた。でもやっとそれも終わった。
 さて、ここは、¥2380という値段で、RHの中では高めに聞こえるが、なんでも飯が すごいらしい。ま、なにはともあれ部屋に入り、荷物を置き、ちょっと洗車をする。

 レストランの奥の居間で他のみんなと雑談していると、また一人ライダーさんが 登場。で、開口一番「外のX11は誰ですか?」え?ワシ?「はい」 「奇遇ですねぇ私もX11です」見れば、大洗のフェリー乗り場で遭遇した品川ナンバー のX11の方であった。ひょえー、こんなところで再開できるとは!それも最終日に。 この手島さんを当然のごとく XEOS に勧誘し、明日再度XEOS北海道の人と走るので ご一緒しましょうとのことになった。
 そんなこんなで遂に晩飯タイムの始まり!

 で、うわさに違わず飯はすごかった。 これでもかという感じのおかずが8皿!!!残してはいけないと思い、ひたすら 食った食った。どうにか平らげた。

 また居間に戻り、呑みが始まる。おしょろのおじさんからの酒の差し入れも あり、至れりつくせりである。途中、バイクを上の坂に上げたりとちょっと 大変な思いをしたが、また酒盛り再開。おしょろのおじさんの代行メールを 出したりして過ごしていたが今日はさすがに疲れた。 皆は本日放映の「北の国から」に命を燃やしていたが、私は今日は早めに 退散し寝ることにした。

 明日はついに道内最終日だな。taniken さんとも連絡がついたし、 手島さんという仲間も増え、最後はまた楽しいツーリングになるよな、うん。

● 本日の走行:346km

9/7(土) Day:8「ニセコ・羊蹄山・帰国」

 6:30 起床。今日は昨日とうってかわっていい天気だ! 天気予報によると道東以外はほとんど晴天の予報。 苫小牧方面はちょっと曇り気味かな?
 7:00AM 朝食タイム。晩飯ほどではないが、かなり厚い食パンと、オムレツ・サラダ にマッシュポテト!かなりのボリュームだ。
 そして、恐怖のバイク下ろし。ダートで、狭い&下りなのでバックで出すしかない。 見かねて他の人が手伝ってくれた。その人もかなり難儀していたので手伝った。 皆のバイクを下ろすのに一汗かくことになる。ま、これも一興かな。で、相変わらず 暑いっ!
 皆に挨拶をし、手島さんとは岩内の道の駅で落ち合うことにし、8:10AM 出発。

 今日の天気も最高!R5から道道36に入り、 冷水峠とやらに寄り道をしてみる。 ここも交通量が少なく、山間の道はかなり快適だった。そして、再度 R5 に戻り R276から岩内へ。約束の10:00 のカナリ前に到着してしまったが、その辺りをプラプラ しながら過ごす。程なくして手島さん登場。で、聞き覚えのあるスーパーコンバットの 爆音とともに taniken さん登場。またしても道内で 3台のX11集合。そして taniken さんの 先導の元、ニセコパノラマラインを走る。

 いやーここは本当にいい道だなぁ。天気のせいもあるが、快適快適。 3台のX11は、連なってニセコの山中を進んでいく。パーキングに停車。ここからの 風景はまたしても最高!みんなで 写真を撮影し先に進む。
 綺麗な町並みのニセコ駅前を通過し、先に進むと前方に後方羊蹄山が見えた。 山頂付近に雲がかかっているが、これまたいい眺めである。 そして、その先の湧き水があるパーキングに再度停車。 かなり有名かつおいしい水なのか、多くの人がペットボトルを大量に持ち込み 水を汲んでいた。私もご相伴に預かったが、冷たくておいしい水だった。 ただ、ここから見える羊蹄山は残念ながら雲がかかって良く見えなかった。

 さて、ではそろそろ飯かな。R230ルスツ方面に入り、レストランで昼食を取る。 道内最後の飯かな、えび天丼+そばで決める。ん?1日目も同じ物を食った気が したが、まいっか。
 手島さんは一旦札幌に行くとのことで、ここで一旦お別れ。苫小牧で会いましょう。 そして、私とtanikenさんは洞爺湖方面に行くことにした。洞爺湖までの R230 も いい景色であり、それを堪能しつつ、洞爺湖に到着。 そして昭和新山を見ながら、支笏湖に向かう。R453からR276に入り、 途中の道の駅フォーレストで一旦休憩。ソフトクリームを食いながら。

 そして、さらに進み支笏湖畔を走る。湖畔の景色は相変わらずよろしい。 支笏湖を過ぎ、林の間をまっすぐ走る道になる。ああ、これが終わればもう 苫小牧だよなぁ。ちょっと寂しくなってくる。
 そして無事、苫小牧港に到着。15:40.tanikenさんにはちょっと待ってもらって さきに乗船手続きを済ませる。そして、しばし taniken とお話。XEOS本州ミーティング の話もあり、是非会いましょうと相成った。 ツーショット写真を撮影しtanikenさん は帰途に。大変御世話になりました。また会いましょう!

 再度ターミナルビルに入り、お土産やら晩飯を買い込む。これらをしまい込んで しばらくしたら、17:00 前にバイクの乗船案内がかかった。早いなぁ。手島さんが 見当たらないようだが大丈夫かな?と思いつつ、乗船の列に並びフェリーに入る。 またしてもdead-endの駐車であったが、もうあまり気にならない。とっとと階段で 船室に入り、荷物を置く。

 寝台に横になる。ああ、良い旅だったよなぁ。また来たいよなぁ。 カミさんに持たされた ハム太郎も酒を飲んで満足そうだ。
 今回もいろんな人に会ったなぁ。結構京浜地区の人も多かったし、この先も お付き合いがあるといいなぁ(その後ほとんどの人とメール交換が続いている)。
 風呂に入り、飯をくって、ちょっと横になったらそのままふとんもかぶらず 爆睡してしまった。

● 本日の走行:260km

9/8(日) Day:9「帰宅」

 ん?なんかよく寝たなぁ。ふあ〜あっと。で時計を見たらもう朝だった。 なぬっ?!12時間近く寝てしまった!まぁなにもすることのないフェリーで あり、そのほとんどの時間を寝て有意義(?)に過ごせたのはいいことである。 帰着地の東京方面の予報は雨だった。うーむ、いやだなぁ。その予報の通り、 船外の天気もいまひとつである。

 船外眺めつつ、昨日買ったオニギリなど食いながら残りの時間を過ごす。 もう少しで到着だ。そうして、13:30、大洗に到着。 長旅だったが、いい旅だった。ヒゲはもう伸び放題だ。
 カッパを着て出てきたものの、とりあえずは雨ではないようだ。 これはラッキー。
 去年は夜の到着で、迷ってヘンな道に行ってしまいひどい目にあったが、 今回は問題なく高速に乗れた。途中のSAで軽く食事をとり順調に常磐道をクリア し首都高を経て帰宅。16:15 であった。 長旅を共にした相棒のX11に 「お疲れさん」と声をかけた。

そうして2002年の夏の北海道は終了した。

 マタ〜リといいつつなんだかんだと今年も走った走った。そしていい想い出が たくさん残った。これからもこの楽しい想い出を末永く持続させるためにも 安全にバイクライフを送っていきたいと再認識した。自分がまた一枚一皮 むけたような、そんな旅だった。

● 本日の走行:155km

いじょ〜

☆データの部

・フェリー代  ¥31,710 ・ガス代    ¥11,689 ・高速他    ¥ 5,900 ・宿泊費合計  ¥12,480 ・お土産代   ¥11,025 ・飲食タバコ代 ¥28,381 −−−−−−−+−−−−− 〆以上合計   ¥101,185 総走行距離: 2203km(道内1893km) 総合燃費:  18.5km/リットル(110.4リットル使用)

☆ルートマップ【苫小牧から反時計周り】(C) ALPS Mapping Corp.

9月28日 初稿脱稿
10月2日 第2稿脱稿
kaorux11@mx8.ttcn.ne.jp
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